僕は2022年8月に47歳で退職・セミリタイアします。
有難い事にFIRE旅行まで出来て色んな気づきがありました。
京都もとても良かったので、県民割キャンペーンをやっているうちに母親を連れていきました。
その時にふと方丈記を思い出し電子書籍で購入して、方丈記がむちゃくちゃ良かった話です。
最近そんなめぐり合わせがとても多く重なっています。非常に感謝です。
目次
方丈記はリタイアエッセイです
古文の三大随筆と言われてる鴨長明の方丈記。とても有名な作品です。
ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず。よどみに浮かぶうたかたは、かつ消えかつ結びて、久しくとどまりたるためしなし。世中のある人と栖(すみか)と、またかくのごとし。
方丈記 著者 鴨長明、訳者 蜂飼耳、光文社
序文も有名で改めて読むととても素晴らしい書き出しですし、学校でも習った記憶がよみがえってきます。
でも今、改めて読むと、リタイアエッセイでした!
大飢饉・竜巻・大火事・大地震(南海トラフの説もあり)、そして福原遷都などに見られる政治の混乱(源平合戦絡み)があり、自信の不遇からか出世できなかった鴨長明は50歳でアーリーリタイアします。
今の世ととても重なります
あまり政治の乱れは書いていないのですが、福原遷都で強制的に都を異動させられて、さらにすぐに戻ってくる事体は書かれています。他、様々な天災により民衆は貧困し、鴨川は死体であふれたといいます。
昔、賢帝の御世には、仁を持って国をお治めになったという。 ~中略~ 民を大事にし、世を大切にしようとなさったからだ。いまの世は、どうだろうか。なぜ、こんなふうになってしまったのか。いにしえの賢帝の御世と比べて考えれば、わかることだろう。
方丈記 著者 鴨長明、訳者 蜂飼耳、光文社
さすがに死者があふれるまではいきませんが、今の日本はマジメに頑張っても非常に報われにくい世の中になっています。
どうだろうか。なぜこんなふうになってしまったのか。
という言葉がひびきます。政治はいったいどうなったいるのでしょうか?
もちろん個人の努力は必要ですが、努力しても報われにくいのが今の日本だと思うのです。
そしてミニマリズム
そんな世の中と自身不遇から鴨長明は50歳で出家、アーリーリタイアして日の山の山中で方丈庵で暮らしました。自分で建てた一丈四方(およそ3m四方で5畳半ほどの空間)の小さな家です。方丈記という名前の由来で、鴨長明がつけています。
しかも解体自由で家ごとすぐに引っ越せます。じっさい引っ越したかは定かではありませんが、その自由・気軽さが大事なんだと思います。
やどかりは、小さな貝を好む。その方が良いと知っているのだ。
そして出家したとはいえ、とてもゆるふわです(笑)
もし、念仏をするのが面倒にあり、読経に気持ちが向かないときは、思いのままに休み、なまける。
そして、小さな家で誰かに聞かせるのではなく自分の為に琵琶や和歌を楽しみます。鴨長明は新古今和歌集にっも入っている文化人です。
その他、
- 人に会う訳ではないから自分の身なりを恥ずかしいと思うことはない
- 食料が少ないのでどんなものを食べてもおいしい
- 近所の10歳の少年と散歩を楽しむなどなど
等々、リタイアしてから生活を綴っています。
ただ、静かに暮らす事だけを考え、余計な心配のないことそのものを楽しんでいる。
まさにミニマリズムです。
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以下は僕が呼んだ本です。原文も訳もあり、参考資料もあり読みやすく分かりやすいです。引用も全てこの本からです。
最 後 に
- 方丈記はリタイアエッセイ
- 頑張っても報われにくい今の世の中ととても重なります。
- そして鴨長明はリタイアしてミニマリズムな生活をして暮らした
といった事を書いてきました。
とても楽しそうな生活です。でも鴨長明は悟りを開いた訳ではなさそうです。
都に出かけることがあって、そんなときは自分が落ちぶれたと恥じるとはいえ、帰宅し、ほっとして落ち着くと、他人が俗塵の中を走り回っていることが気の毒になる
とも書いています。鴨長明に対しておこがましいですが「お前は俺か!」って感じです(笑)
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とても人間的です。魅力的です。
800年程前に鴨長明は50歳でアーリーリタイアをしました。僕はそこまでミニマリズムになれず、47歳でセミリタイアをします。けれども、とても鴨長明が残した方丈記は僕の心に響きました。
この様な本を書いてくれてありがとうございます。そして800年も残してくれた人々にも感謝です。
七夕と一粒万倍日の2022年7月7日に鴨長明の様にも生きれます様にと願う、れくいでした。
私事の記事を最後まで読んでもらってありがとうございました。